読書の秋です、1冊の本をご紹介します。

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 「校長先生、髪伸びた?」すれちがいざまに1年生の女の子が頭を見上げて話しかけてきました。実は連休中に散髪に行き切ったところだったので、「いや、この前切ったとこやで。」と女の子の前にしゃがんで返事をすると、「うーん、でも何か違う...黒い髪がいっぱいになったもん。へんやなあ...。」と不思議そうに頭をもう一度見つめて走っていきました。黒い髪?はああ、気づいたな...。そうです。大人にしかできない驚異の白髪染めによる変身のせいだったのです。子どもの観察力には本当に驚かされますね。

 読書の秋ということで、最近読んだ本で心に残ったものがありましたので、ご紹介いたします。筑波大学の村上和雄先生が書かれた「アホは神の望み」(サンマーク出版)という本です。書名で驚かれた方もあるかもしれませんが、内容は実に深いものです。村上先生は天理教のご家庭で「どんなに貧乏でももっと困った人のためにお金はまわすもの、そうすれば天国の銀行に貯蓄ができる。」と教えられて育った研究者。専門の遺伝子の研究でも「役割が解明されたのはわずか1割。がらくたと称されるその他9割のなかに、素晴らしいメッセージがこめられていると信じています。」とおっしゃり、人間も正直に愚直に生きている「アホ」と呼ばれるような人間にこそ、大きな価値があるんだと結んでおられます。村上先生は吉本興業と協力して、「笑いが免疫力の向上に大きな意味がある。」ということを科学的に研究されている先生としても有名な方です。劣等性であった自分がそれゆえにさまざまな出会いを通して今にいたったことをとても楽しくわかりやすく書かれた本書。ちょっとしたことでへこんでしまうときに「アホでいいんだ。」と心が軽くなる1冊ではないかと思います。良ければぜひ読んでみてください。