「胸をはって」生きることが何より大切です。

|

 「やっぱり中学校は私立に行かなきゃ意味がないでしょうか。」高学年の男の子をお持ちのお母さまが尋ねてこられました。お話を伺うと、子どもはお友だちが私立、私立と受験をされるので自分も受けたいと言っているが、どうも親からみると公立中学校のほうが向いているのではないかと思えるとのことでした。わたしはすぐに「胸をはって公立中学校に進まれたらいいのではないでしょうか。」とお答えするとともに、わが子の特性について実に良く見ておられることに「さすがお母ちゃんだなあ」と感動しました。

 確かに卒業生のほとんどは私立もしくは国立の中学校に進学していきます。しかし、このことは間違っても公立中学校に進学することより立派なことであったり、優れたことであったりはしません。大切なことは学校がどこであるかというようなちっぽけなことではなく、その中学校生活で自分は「何をするか?」だと思います。

 聖母に勤めた頃、先輩の教師が、6年生に「勉強しろ!勉強をしなかったら公立に行かなあかんようになるぞ!」と指導しているのを耳にし、公立出身の自分としては「絶対、間違っている。こんな進学指導だけは絶対にするまい。」と憤ったのを思い出します。受験をするから勉強をするのではない。自分に与えられた可能性をまわりの人のために最大限に役立たせるために勉強は必死でやらなきゃいけないはずです。だからこそ、聖母では公立中学校に進学することにも、大きな誇りと使命感をもって「胸をはって」卒業していってほしいと願っています。昨年の6年にも公立に進学するお子さんがいらっしゃいましたが、クラスメートの受験を最後まで応援しながら、立派にクラスの一員として卒業していきました。

 わたしは高校に進学する歳には、自分の進む道を自分で考え決められる子どもに育てなければならないと常々思っています。世の中には実社会で仕事につく人も数多くいます。本当に自分がしたいことは何か?そのことを活かすためにはどう生きていかねばならないか。目標ではなく目的に向かって自分の足で歩く力を身につけさせることこそが、どんな学校に進むにせよ、小学校・中学校の時代の大切な課題ではないかと思います。