大阪聖母女学院中学校・高等学校 、京都聖母学院中学校・高等学校 元教諭 今堀 順壽 様からのメッセージ

創立100周年を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。
私が聖母女学院中学高等学校に赴任したのは、1968年4月であった。初出勤の日、案内された職員室の机は年代物であったが、机の中は隅々まで清潔に掃除され、必要な文具等が用意されていたのに、驚きと新任を迎える細やかな心遣いに感動した。ただ、職員室を見回しても男性教員は数名のみで、全くの女性の世界であった。自分のような無骨者に務まるか少々心配にもなった。
その年度は、第一週は始業式と入学式。第二週は復活祭前の聖週間で、チョコレートの卵を頂き、聖木曜日から聖土曜日まで休校であった。そして信徒であるなしに関わらず、学院全体が喜びのうちにお祝いしたのを憶えている。早々にカトリック学校であることを実感させられた出来事であった。
当時は、シスター方が多くいらしたので、児童・生徒・教職員は、カトリックについての知識や価値観、創立以来大切にしてきた聖母の精神等を、学び、体得する機会に恵まれていた。そのような環境が、学院全体の一体感を生む糧になっていたように思う。
若い男性教員が採用されるようになったのも、この頃からであったと記憶している。将来を見据えた、學校づくりの一環として進められたと推察されるが、当時の聖母にとっては大きな変革であったと思っている。
余談になるが、男性教員でソフトボールチームが出来たのも、数年後のことであった。
建学の精神を教育の基本方針とした、社会から信頼される魅力ある学校づくりに、シスター方、教職員、保護者会、同窓会、そして全ての聖母関係者がご尽力とご助力くださった結果として、今日があると確信している。
百周年という節目が、次の100年に向けて更なる発展の第一歩となることを心から願っている。