校長ブログ

　「行ってきます！」今日から４年SSCの和歌山・白浜での校外合宿です。晴れわたった初夏の朝の陽ざしを浴びて、大きなリュックを背負った子どもたちが、元気に出かけていきました。田植え体験、梅ジュース作り体験、藍染め体験、アドベンチャーワールド見学等など…楽しい体験をいっぱいして一層仲良くなって元気に帰ってきてほしいです。

　朝、正門でお迎えしていますとお父さん、お母さん、そしておばあちゃんやおじいちゃんと手を繋いで登校してくる子どもたちが沢山います。自分が親になって一番感じたのは我が子の小さな手の柔らかさ、温もりでした。キュッと握ると握りかえしてくる嬉しさ。今では懐かしい思い出です。ずいぶん前に入学試験の面接で「学校までどうやって来ましたか？」という質問をしました。「電車で来ました。」「バスで来ました。」という答えが大半なのですが、一人の女の子が照れくさそうにニコッと笑って、「お母さんと手を繋いできました。」と答えてくれたのです。その時のお母様の嬉しそうな顔もはっきりと覚えています。200満点の答えだな！「そうか…良かったね。」私もニッコリ笑いかえしました。子どもたちは大きくなって、やがて親と手も繋がなくなる時がくるでしょう。けれどもおうちの方と手を繋いで学校に通った記憶は、ずっと一生、心に温かい思い出として残ります。同時に、私の年老いた母親の在りし日に、手を繋いで花見をした思い出も蘇りました。手を繋いでもらった子どもたちが、いつかまた親の手をひく日が来る…。子どもたちにとって本当に幸せな一瞬に、毎朝、立ち会えている喜びをかみしめています。