校長ブログ

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2025年06月4日

されど「ジャンケン」

 去年、朝、子どもたちをお迎えした時のことです。ある低学年の男の子が「校長先生、ジャンケンしよっ。」と言うなり、「さいしょはグー」とジャンケンをしてきました。つられて「ジャンケンポン!」とグーを出すと、彼はパー。「やった、勝った、勝った。」と大喜びするのです。次の日もまた次の日も、彼とのジャンケンが続きました。私が勝つと大げさにガッツポーズ!彼が勝つと今度は彼がガッツポーズで大盛り上がり。それを見た他の子どもが「僕もして」「私も」とまたたく間に、沢山の子どもたちとの朝のジャンケンが恒例となっていきました。今は1年生とジャンケンすることにしています。おかげで朝だけではなく廊下で出会っても「さいしょはグー」と沢山の1年生とジャンケンをしています。「たかがジャンケン」ですが「されどジャンケン」と思った出来事が、先日ありました。2年生の子で毎朝、難しい顔をして通り過ぎる子どもがいました。挨拶はしてくれますが、ニコリともせずどちらかというと無表情。ずっと気になっていました。そこで、私の方から「さいしょはグー!」と呼びかけました。「えっ?」と一瞬とまどった表情でしたが「ジャンケンポン!」につられて彼はグーを出したのです。私はチョキ。「負けた!」と大声で言うと、その子どもの表情が一瞬ゆるんだのです。そして次の日も、また次の日も…。今ではその子どもの方からニコニコと「さいしょはグー!」と言ってくれるようになりました。ジャンケンの力は偉大です。