建物について
京都・藤森キャンパス
聖母女学院本館は、京都でも屈指の歴史ある建造物です。外観は古典様式の意匠でまとめられており、室内の装飾は簡素ながらも、天井の真飾りや各部屋で異なる暖炉の装飾、階段の意匠など、随所にさまざまな趣向が凝らされています。
1908(明治41)年8月に、陸軍第16師団司令部の庁舎として建てられたこの建物は、戦後、平和を心から愛する当学院の創立者メール・マリー・クロチルド・リュチニエのもとに払い下げられ、正門前のマリア像と共に、当校で愛されています。
2013年1月31日には、京都の財産として残したい建物や庭園として京都市民から推薦があり、「京都を彩る建物や庭園」に認定され、2016年2月25日には、国登録文化財(有形文化財建造物)にも指定されています。
大阪・香里キャンパス
香里キャンパスの校舎の建築は、1931年3月12日、創立者メール・マリー・クロチルド・リュチニエの「鍬入れ」に始まり、翌年(1932年)の年明けに完了しました。設計に当たったのは、軽井沢夏の家(現ペイネ美術館)、東京女子大学、聖アンセルモ教会など、多くの名建築を日本各地に残し、日本の近代建築の発展に大きく寄与したことで有名な建築家アントニン・レーモンド氏です。
当時、レーモンド氏は自ら、東京から汽車に揺られて何度もこの地に足を運び、この小高い香里の丘の上に、アーチを多く使った、この白く華やかな校舎を完成させました。1997年5月29日には、国登録文化財(有形文化財建造物)にも指定されています。