校長ブログ
2026年07月27日
話すことを大切に
ある新聞のコラムに、記者が列車で見かけた家族の様子を書いていました。母親と高学年くらいの男の子。窓の外には夏の美しい海が広がっています。どこかへの旅行でしょうか。何度か息子に話しかける母親。しかし息子は手に持った携帯から目を離さないで母親の呼びかけを無視していたそうです。やがて母親も話しかけるのをやめ、虚ろに外の景色を見つめていた…たったそれだけのことですが、「もし携帯を持っていなかったとしたら、親子でどんな会話が生まれていたのだろう。」と記者は書いていました。考えさせられます。
母親からの言葉ということで心に残ったテレビ番組がありました。そこにはSUPER EIGHTのメンバーの安田章大さんが出演されてました。ご存知の方もあるかもしれませんが、関ジャニ∞の一因として活動中の2017年に突然平衡感覚を失い、検査の結果左前頭葉に直径8㎝もの腫瘍があると判明。摘出手術を受けられました。翌年には風呂場で転倒して背中や腰を骨折し全治3か月の重傷。二度も生死の境を彷徨った安田さんは、それでも舞台に立つ人生にチャレンジされています。その源に、お母さんの日頃からの言葉があったそうです。「自分の考えは正解かもしれないけれど間違っているかもしれない。自分の考えを疑いなさい。」この言葉から全てのことに寛容になる大切さを学んだそうです。今も闘病しながら、それでも舞台に立つことが同じ病気で闘っている人の支えになるかもしれない。まさに生かされた命。「社会には様々な障害や病気を持って生きている人がいます。行動の速度も伝え方も違う人がいます。けれどもそれがその人の個性。私はやっと病気を神様からの贈り物だと思えるようになりました。」明るく話されていた安田さんは、まだまだ重い後遺症をおして、『平行と垂直』という映画で自閉スペクトラム症の大貴を演じておられます。
「健康であること以上に、健康に生きることはもっと大切です。」最後のこの言葉が心に刺さりました。そして安田さんの命を救ったお母さんの言葉にも…。今しか出来ない母親との会話…。夏休みを使って沢山の会話が生まれているといいなあと思います。