校長ブログ

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2021年04月23日

ヌヴェール愛徳修道会 来日100周年

今週の全校放送朝礼で、本校を創立した「ヌヴェール愛徳修道会来日100年」の話をしました。(以下、一部抜粋)ヌヴェール愛徳修道会の7人のシスター方が、学校を創る目的でフランスから日本に来て、今年で100年になります。

ヌヴェール愛徳修道会は、1680年にドゥラヴェンヌ師、によって、フランスのサンソージュという村に創立されました。日本は江戸時代ちょうど、徳川家綱の時代でした。その頃のフランスは、たび重なる戦争によって、人々は貧しく食べるものもなく、病気になってもお医者さんにみてもらうこともできず、学校にもいけない子どもたちがたくさんいました。

そこで、ドゥラヴェンヌ師は、食べることさえもできない貧しい家庭を訪問して、食事の世話をしたり、子どもたちに読み書きを教えたりしました。病人のお世話をするのに、どうしても女の人の手が必要になり、シスターの人数がどんどん増え、修道会の場所をヌヴェールに移し、ここを活動の中心としました。ドゥラヴェンヌ師が、貧しく病に苦しむ人々を助けたいと考えたのは、ただ「かわいそうだから」といった哀れみや同情からではありません。苦しんでいる人や幼い子どもたちが「人間らしく生きていけるように」と願う心からだったのです。みなさんがよく知っているマザーテレサと同じ考え方です。

ヌヴェール愛徳修道会は、聖書にある「神は愛である」という言葉をとても大切にしています。この精神を受け継いだ、シスターたちが私たちの学校を創立しました。

創立者レべランドメール・マリー・クロチルド・リュチニエをはじめ7人のシスターが、1921年5月21日にフランスのマルセイユから日本へ旅立ちました。40日間の長い船旅で、暑くて眠れない、船酔いがきつくつらい旅だったようです。大阪に着くと、学校を建てる土地探しです。シスターたちは、フランス語と英語は話せましたが、日本語は話せません。協力者の力を借りながら、やっと香里の地に学校を建てる土地を見つけたのです。校舎が建ち、シスター方の住まいも建ちました。建築家の方が、シスター方のベッドに新しいマットレスを用意されたのですが、シスターはそれをはずし、昔から使っている古ぼけたわら布団、すり切れた毛布などを敷いたそうです。贅沢をすることなく質素な生活をされ、「私たちの子どもをお守りください」「私たちの学校をお守りください」「私たちの修道会をお守りください」と祈っておられたそうです。

ヌヴェール愛徳修道会の日本の本部は、京都の藤森にあります。30人あまりのシスターがそこで暮らしておられ、みなさんご高齢ですが、毎日聖堂でお祈りをされています。もうすぐお祝いのミサがあるので、感謝の気持ちを伝える「ことばの花束」を捧げたいと思います。

この場所に学校を作ってくださったおかげで、私たちはここで学ぶことができています。シスター、ありがとうございます!

【ことばの花束より抜粋】

・創立100周年を私たちが祝えて嬉しいです。高学年になると学校のことをもっと知ることができてとても感謝しています。

・レべランド・メール・マリー・クロチルド・リュチニエ様と他のシスター様、この香里ヌヴェール学院小学校(聖母女学院)を作ってくださりありがとうございます。そのおかげで、私たちはみ言葉や神様について学ぶことができています。平和の天使になれるようにがんばります。

・40日間の旅をし、苦労のなかで学校をつくってくださりありがとうございました。人に優しくすること、仲良くすることなどを学びました。

・大変な思いをして学校をつくってくれてありがとうございます。つくってくれたからその分勉強して、力いっぱい遊びます。

・私はなぜ香里ヌヴェール学院小学校に入ったのか、お母さんに聞きました。すると人のことを考えて動けるようになってほしいからだよと教えてくれました。だからそうなるように頑張りたいです。