校長ブログ
2025年11月19日
“誰かのために動ける人”がいる学校で
先日、学校に大変うれしいご連絡をいただきました。
香里園からのバスの中で、バランスを崩してこけてしまわれた方がいたそうです。その時、駆け寄って支えてくれた子どもたちがいたそうです。本校の4年生・5年生・6年生の子どもたちでした。
「大丈夫ですか?」と声をかけ、支えてあげたそうです。その方は少し、足が悪そうだったとのことです。東香里というバス停で降りたあともその方はバランスを崩して倒れてしまったそうです。その時も一緒に降りた5年生・4年生の子供たちがけがをしないように支えたり、起こしてあげたり、荷物を持ってあげたりしたそうです。
乗客の女性も一人手伝ってくれたそうですが、大人が驚いて動けなかった場面で、子どもたちが自ら進んで助けることができた——
連絡をくださった方は、その姿に深く感動されたそうです。
私はそのバスに乗っていた子どもたちみんなに話を聞きました。どの子も倒れられた方のことを心配して放っておけなかったとのことでした。
私が何よりも誇りに思うのは、
「困っている人を見つけたら、自然に手を差し伸べることのできる子どもたちが本校にいる」ということです。日頃の生活の中で育まれた優しさと勇気が、こうした瞬間にしっかりと現れた出来事でした。
一方で、登下校での行動について心配の声もいただきました。
香里園駅に向かう長いエスカレーターで歩いたり走ったりして降りる児童がいるというご指摘です。
特にご高齢の方からは、
「ぶつかられて転ぶだけでも大けがにつながる。どうか止まって乗ってほしい」
という切実な訴えが寄せられました。
思いやりの行動は、助けを必要とする瞬間だけでなく、日常のマナーにも表れます。
周りにお年寄りや小さなお子さんがいるときには、私たちの「気づき」と「配慮」が大切になります。
助けられる優しさを持つ子どもたちが、周囲に安心を与える行動もできるように——。
そんな願いを込めて、エスカレーターでは立ち止まること、周囲に注意を払うことを、全校朝礼で話しました。
今回の出来事を通して、
本校の子どもたちが持つ優しさの尊さを感じるとともに、その優しさを日常の行動にまで広げていくことの大切さを改めて考えました。互いを思いやり、周囲の方々にも安心していただける学校でいたいと思います。