校長ブログ

はっぱの物語

朝、池のあたりで低学年のお子さんとクリスマスの話をしていると、少し離れたところにある一本の木のまわりで、子どもたちが集まってわいわいと話しています。10名ほどが、高学年も低学年も一緒になってその木のすこし上のほうを見上げています。

どうやら、池のまわりにある桜の木はそのほとんどがすべての葉っぱを落としているものの一本だけ、一枚の葉っぱを残していたのです。その葉っぱが風をうけてひらひらしているところをみんなで見ていることがわかりました。高学年が「最後のひとはだ」※といいました。本が好きな子どもが多い本校の子どもらしいつぶやきです。私も初めてその物語に触れた小学校3年生の時のことを思い出しました。

明日はのこってるかな、

いや風がつよいからね、

あっちの木はもう一枚もはっぱがないや、

大きな木の上にはまだすこしのこっているね、校長先生あのはっぱも掃いてね。

なんでこっちの木ははっぱがいっぱいついているの?

子どもの言葉を聞いているとワクワク、どきどきしてきます。キッパリと冬はきました。でも、その季節のなか、子どもたちはとても元気に冬を楽しんでいます。さて、その桜。早くその葉をすべて落としてしまった毎年一番に花を咲かせる古木は、桜のつぼみの準備を進めています。北風に負けることなく。

仲良しタイムに行われたブラスミニコンサートの元気な音も、桜の木にきっと届いていたことでしょう。

※「最後のひとは」(オー・ヘンリー短編集)

  • 最後の一枚がひらひらと。

  • この木のまわりに子どもたちが集まりました。

  • ブラスのミニコンサート。明るいリズミカルな音が響きました。

  • ほら、つぼみが。